美容外科クリニックではたらく医師のブログ

現役美容外科医のお仕事と日常生活

【脂肪吸引の傷跡】傷あとをキレイに治すための注意点

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脂肪吸引では、皮膚を1㎝弱切開して手術をおこないます。

 

傷あとは時間が経てば気にならない程度に目立たなくなりますが、まれなケースとして傷跡が盛り上がって治ってしまい、キレイとはいえない傷跡になる場合もあります。

 

そこで今回は、脂肪吸引後の傷跡をキレイに治すための注意点と、もしも傷跡が目立って治ってしまった場合の対策について説明していきます。

 

まず、僕が行っている脂肪吸引の各部分の傷跡の場所を説明します。皮膚の切開場所は医師によって違いがあるので、カウンセリングの際に必ず担当医に確認するようにしてください

 

頬やあご下では、耳の後ろから行います。

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二の腕はひじのしわの多い部分から行います。

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お腹はビキニラインの近くやおへその内側から行います。

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太ももは足のつけ根から行います。

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太もも後面やお尻はお尻と太ももの境界部分からおこないます。

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ふくらはぎはひざ裏と足首からおこないます。

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皮膚の切開場所は下着に隠れる部分や皮膚のしわが多い部分など、時間が経てばほとんどわからなくなる場所をえらびます。傷あとが目立たなくなるまでの期間は早くても手術後3か月以降です。

 

ふつうは半年以上を要し、その後も年単位でうすくなっていき、最終的には自分で見てもわからなくなるくらいに治ることが多いです。

 

ではここで、手術後3か月目の傷跡をごらんいただきます。こちらが太ももお尻の脂肪吸引前の状態です。太ももとお尻の境界部分を切開して手術を行いました。

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3か月後の傷跡の状態がこちらです。色素沈着が残っていますが、それほど目立つわけではありません。今後さらに肌色に同化していって最後にはわからなくなります。

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傷あとをキレイに治すためには注意点があります。ここからは、傷跡を少しでもキレイに治すための方法を説明します。

 

傷あとをキレイに治すための注意点

 

①抜糸後に傷口にテープを貼る

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傷口の抜糸をうけたあとは、傷口にテープを貼って保護をしてください。多くのクリニックでは、抜糸後にテープをくれると思います。

 

もらったテープは貼ったままにしてテープの粘着力が落ちてはがれてきたら貼り替えをしましょう。毎日こまめに貼りかえるのは良くありません

 

テープを貼る時は、傷口を両側から寄せるようにして貼ってください。

 

※テープを貼っていて皮膚がかぶれたり、赤くなったりかゆくなってきた時はテープを貼るのをやめてクリニックで診察を受けるようにしましょう。

 

②傷口の消毒をしない

傷口からばい菌が入ってはいけないと考えて自己判断で消毒液で消毒するのは絶対に避けてください

 

消毒をすると、傷口周囲の細菌を消毒することができますが、同時に治癒過程にある正常な組織も傷つけてしまい、かえって傷の治りを遅くしてしまいます。

 

③日焼けをしない

傷あとの部分を日焼けしないようにしてください。日焼けをしてしまうと、傷跡の色素沈着がシミになって残る可能性が高くなります。

 

④ヒルドイドを塗る

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抜糸後の傷跡の色素沈着にはヒルドイドが有効です。

 

ヒルドイドを塗ったからといってすぐに傷跡がキレイに治るわけではありませんが、何もしないよりは早くキレイに落ち着いてくれます。

 

ヒルドイドにはクリームタイプとローションタイプがありますが、どちらでも大丈夫です。ヒルドイドはどうしても使わないといけない薬ではないので、自分から言わないと処方してもらえないことが多いので、担当医に頼んで処方してもらうことをおすすめします。

 

以上が傷跡をキレイに治すための注意点です。そして次に、もし傷跡が汚く治ってしまった場合に傷跡をキレイに改善させる方法について説明していきます。

 

もし傷あとが汚く治ってしまった場合の対処法

 

傷あとの治りが悪いかどうかは、手術後6か月以上たってみないと判断ができないことが多いので、傷跡が気になってもまずは6ヶ月は待ってみてください。

 

もちろん、術後6か月未満でも心配な時は担当医の診察をうけることをオススメしますが、術後の色素沈着の時期にあせって傷跡の追加治療をうけるのは賢明ではありません。

 

手術を受けたクリニックに問い合わせたところ、『半年は待ってみてください』と言われたので他のクリニックに相談して傷跡の治療をしてもらったがキレイに治らなかった・・・というケースもあると聞きます。

 

手術から6か月経過するのに傷跡が汚い場合は担当医の診察を受けてどのように治療をするかを相談してみてください。

 

具体的な治療法としては、

  1. 傷跡修正の手術を行う
  2. ステロイドの局所注射をうける

というのが一般的です。どちらの方法が良いかは傷跡の状態によります。

 

美容外科は傷跡修正も専門的に行っています。もし傷跡が汚く治ってしまったとしても、修正によってキレイに治せることが多いのでそれほど心配することはありません。