美容外科クリニックではたらく医師のブログ

現役美容外科医のお仕事と日常生活

脂肪吸引のカウンセリングでドクターに絶対きくべきこと4点

f:id:fujiikazuhisa:20191019153334j:plain


前もって質問すると決めていたことがあったのに、実際に医師を目の前にすると緊張して聞きたいことを忘れてしまい、そのままカウンセリングが終わってしまったという方、結構多いんです。

 

それを避けるためには事前に聞きたいことをメモにして持っていくのがいいわけですが、何を聞けばいいかわからない方もおられるのではないでしょうか?そこで今回は、脂肪吸引の相談に行ったときに医師にきくべきポイントを説明します。

 

これを読むと、担当医とじぶんの相性が合うかどうかの判断ができるようになり、より良いクリニックえらびができるようになります。是非読んでみてください。

 脂肪吸引の相談にいった時にドクターに聞くべきこと

カウンセリングで医師が話してくれる内容に、自分が知りたいことがすべて含まれているならいいのですが、脂肪吸引の一般的なことを話すだけの医師もいれば、患者さんに伝えたいことを一方的に話して終わりという医師もいます。

 

カウンセリングに行く目的は、じぶんが心配に思っていることや疑問点を解決することのほかに、そのクリニックや医師がじぶんが受けたい治療をやってくれるかどうかを見極めるためでもあります。

 

ここでは、脂肪吸引のカウンセリングに行ったときに医師にきくべきポイント4点を紹介しますので、この4点は必ず医師に確認してください。

 

①どのように脂肪を取ると一番きれいに細くなりますか?

この質問をすることで、担当医の脂肪吸引の治療方針を知ることができます。担当医の治療方針を確認すべき理由は、医師によって脂肪の取り具合の方針が違うこと、脂肪の取り具合で手術後のダウンタイムや治療効果に大きな差が出るからです。

 

脂肪吸引の治療方針は大きく分けると2通りの考え方があります。ひとつは細さ重視の方針。術後のダウンタイムの軽さよりも細くなる効果を優先します。もうひとつはダウンタイムの軽さ重視の方針。細さを求めるより体への負担の軽さを優先します。

 

細さ重視、ダウンタイムの軽さ重視のどちらを魅力的と感じるかはひとによって違いますので、じぶんが求めている治療と担当医の方針が合っているかをいるかを『どのように脂肪を取ると一番きれいに細くなりますか?』と質問して医師がどのように答えたかで判断します。

 

この質問をしたとき、医師が“どういう風になりたいのですか?”と聞いてくれた時は自分の希望をここで伝えてください。

 

最大限に脂肪を取り除いてほしいと思っているなら、『手術後のしんどさはがんばって受け入れるので、限界まで脂肪を取ってほしいんです』とか『脂肪吸引をうけた部分と受けていない部分の見た目のバランスがおかしくてもいいので、限界の細さを手に入れたいです』とか『少しくらいボコボコやたるみが出てもいいのでキレイさより細さがほしいです』などです。ただし、この方針は特殊な希望ですから、ほんとうに自分がそれを求めているのかをよく考える必要があります。

 

細くはなりたいけれど自然な仕上がりを求めている人(ほとんどの方がこのタイプだと思います)は、『できる限り細くはなりたいですが、いくら細くても見た目がヘンとかいびつなシルエットになるのは嫌なので、自然な範囲でキレイに細くなりたいです』と伝えれば医師はキレイかつできる限り細くなりたいというあなたの希望をわかってくれるはずです。

 

ダウンタイムの軽さを重視している人なら、『脂肪溶解注射や切らない脂肪吸引レベルの効果ではじぶんは満足できないと考えて脂肪吸引を検討しているんですが、手術後に普通の生活が早く送れることも重視していますので、今より少し細くなれれば十分ですからあまり体に負担がかからない脂肪吸引を希望しています』と伝えれば大丈夫です。

 

医師があなたの希望を聞いてくれた場合、その医師は患者さんの希望に合わせて治療方針を決める医師であると考えられます。あなたの希望が原理的に達成不可能な内容であったり、安全に行えないからやるべきでない場合はできないと教えてくれますし、あなたの希望を聞いてその希望をかなえるために別の治療の提案をしてくれることもあります。

 

あなたの希望を医師が聞いてくれた場合はじぶんの希望を伝えればいいですが、医師がこだわりを持っていて医師の方針の説明しかしてくれなかった時はどう判断すればいいかを今から説明します。

 

安全な範囲で限界まで脂肪を取ります

 

このように医師が回答した場合は、とにかく細さを重視した脂肪吸引をおこなう方針を持つ医師であるといえます。細くなる可能性は高いですが、シルエットのアンバランスさや時によっては凹凸ができたり皮膚がたるむリスクも考えておく必要があります。

 

限界まで脂肪を取る方針というのは特殊な方針でもあるので、キレイよりも脂肪をなくしたいと思っている人以外はこの方針では手術を受けるべきではないといえます。

 

ただし、このような特殊な方針は一部の患者さんには人気があってネット上の医師の評価が高いことがあります。その情報に惑わされないためには、その医師の手術を受けた人の体験談ブログなどを見て凹凸、不自然なシルエットになっていないかを確認するようにしてください。

 

余分な脂肪をなるべく取りますが、シルエットも重視してきれいな仕上がりになるように脂肪を取ります

 

この方針で手術を行う医師がほとんどだと思います。美容外科クリニックの脂肪吸引のbefore→afterの症例写真に載っているのがこのタイプです。クリニックの症例写真を見てじぶんのセンスと合うと感じた医師に治療を任せれば、満足度の高い脂肪吸引をうけられるはずです。

 

脂肪をいっぱい取ればキレイになるというわけではありません。安全な範囲で手術後にいつもの生活に早く戻れるように脂肪をとります

 

このような感じの回答を医師がした場合は、ダウンタイムの軽さ重視の脂肪吸引を行う方針の医師であるといえます。場合によっては脂肪吸引の技術力にあまり自信がなく、可もなく不可もなくの結果しか引き出せない医師である可能性もあります。

 

術後はそれほどつらくはないと言えますが、細さ重視の方には効果が物足りないと感じるかもしれません。反対に、今よりちょっとでも細くなればいいという方には良い治療といえます。

 

②もし満足できなかった時の保証内容を教えてください

この質問をすることでもし満足のいく結果にならなかった時の保証内容を確認することができるだけでなく、医師の治療成績をある程度推測することができます。

 

こんな質問をすると、担当医を信頼していないと思われないか?、失礼な質問ではないか?と感じる方もおられるかもしれませんが、大事な体を任せるのですから失礼な質問ではありません。必ずきいてください。

 

保証内容はクリニックによって様々です。無料で再手術に応じてくれたり、無料でなくても追加治療を格安でやってくれるところもあります。保証制度があるクリニックの場合、クリニックの術後指導を患者さんがきちんと守ることを保証適用の条件としているケースもありますから、保証内容はよく確認するようにしてください。

 

次に、保証内容の確認の質問をした時の医師の答え方でその医師の治療成績をどのように推測するかについて説明します。

 

治療成績の良い医師なら、良い結果を引き出す自信をもっているので、たとえば、“もし満足いただけないようなことがあったらその時は責任をもって無料で再手術をします”などの答え方をしてくれると思います。

 

この時に、“医療に絶対はないのだからやってみないとわからない”、“そんなに心配なら手術を受けないほうがいいのではありませんか”、“費用は治療請負契約の対価なので満足できなかったからといって保証は特にありません”などの回答があった場合、医師の言い分は正論ではありますが患者さん側としては安心できませんよね??

 

そして、このように答えるのは医師自身が自分の技術に自信がなく、手術後のトラブル回避の保身のためにそのように言っている可能性があります。脂肪吸引をやってくれるクリニックはそこだけではありませんし、不安な気持ちを抱えた状態でその医師に任せる理由もないのですから候補からはずして自分に合う他の医師を探してもいいのではないでしょうか。

 

 ③治療費に含まれるものと含まれないものを教えてください

治療費がトータルでいくらかかるのかはとても気になりますよね。クリニックに行く前にホームページの料金表を確認していても、実際に足を運んでみるといろいろな費用が上乗せされて高額な見積もりを提示されたという方もおられます。でもこの場合は手術を申し込む前に総額の料金を教えてもらえているので、納得いかなかれば手術の申し込みをしなければいだけです。

 

困るのは、はじめに伝えられた料金以外にあとになって追加料金が発生する場合です。すでに治療はスタートしているからそのクリニックを頼るしかなく、引くに引けない状況になっているはずです。そのようなことを避けるためにも最初の段階で治療費はトータルでいくらかかるのか、料金に含まれるものと含まれないものをきちんと教えてもらうようにしてください

 

考えられるケースとして、手術後に使う圧迫下着の代金が別であったり、麻酔費用が別に必要であったり、追加で薬の処方を希望する場合は別、アフターケアも別、ほかにもオプションが設定されていて高いサービスを希望するなら別途費用がかかるということがあります。

 

クリニックからの提案内容がじぶんが受けたいと考えているサービスであればオプションを申し込んでもいいと思いますが、カウンセラーからオプションサービスを勧められたとしても、そのサービスがじぶんに必要かどうか判断がつかない時はもう一度担当医に相談してアドバイスをもらうのがいいと思います。

 

④1年間で何人くらいの脂肪吸引を担当されていますか?

この質問をする意味は、どのくらいの頻度で脂肪吸引を手がけている医師であるかを知ることで、担当医が治療に慣れているかどうかを確認することにあります。

 

どういうことかと言うと、年間10人(1ヶ月に1人)の脂肪吸引を担当している医師と年間100人(毎週2人)を担当している医師では手術の“手際”は全然違うものなんですね。もちろん、年間100件の脂肪吸引を行っている医師のほうが手際よく手術ができます。

 

1年間で担当する患者さん数が多ければいいというものではありませんが、たまにしかやらない手術と慣れている手術では、慣れている手術のほうが仕上がりがよくなるのは当たり前です。具体的な数字を挙げると、最少でも毎週1例(年間50例)は脂肪吸引を手がけている医師でないと安心して任せられないと考えていいと思います。

 

そして、担当医が何年目の美容外科医であるかも確認しておくのが安心です。年間50例の脂肪吸引を担当している医師であっても、その医師が美容外科医になって1年目や2年目ならトータルの症例数は多くて100例ということになります。

 

脂肪吸引の総症例数100例の医師は脂肪吸引の技術力があると言えるレベルにはまだ達していないと言えるので、もっと経験のある医師を探したほうがいいと思います。

 

まとめ

脂肪吸引のカウンセリングを受けに行ったときに医師に確認すべきことを紹介させていただきました。上記4点はかならず医師に質問してほしいことですが、それ以外にじぶんが聞きたいことや不安に思っていることがあればなんでも聞くようにしてください。

 

そして、医師から説明を受けている時にじぶんと医師の相性が合うかどうかも考えてみてください。脂肪吸引は手術日だけでおわる治療ではなく、完成するまで何か月も時間がかかる治療ですから、今後は担当医と何度か顔を合わせることになります。

 

じぶんと気が合わないと感じる医師に術後の相談をしたいとは思わないでしょうし、なにより信頼できないと思いませんか?

 

脂肪吸引をおこなっているクリニックはいっぱいあります。クリニックや医師を焦って決めなくてもあなたに合う医師は見つかりますから、良いクリニック、良いドクターに出会うために複数の施設にカウンセリングを受けに行くことをお勧めします。