特集【脂肪吸引の手術ってどうやるの?】の最終回。今回は『圧迫する』について説明します。
- 血液検査
- 手術前のマーキング
- 麻酔
- 皮膚切開とWET法
- 脂肪を吸引する
- 圧迫する
脂肪吸引の手術がおわると、できるだけ早く患部を圧迫することが重要です。圧迫をする目的は、
- 腫れやむくみをおさえる
- 痛みをやわらげる
- 青あざを軽減する
- 凹凸や拘縮(こうしゅく)を予防する
- 血種を予防する
- 血栓を予防する
などがあげられますが、圧迫は患部を単に強く締め付ければいいわけではありません。適切な圧迫力でおこなうことが重要です。
圧迫力が強すぎると患部がうっ血します。
→痛みがひどくなる、むくみがひどくなる、血行不良になるので治りが遅くなる。
反対に圧迫力が弱すぎると、
→腫れやむくみがおさえられない、痛みが長引く、青あざが強く出る、血種や血栓のリスクがあがる、拘縮や凹凸が起きやすくなる。
適切な加減で圧迫を行うことが大切ですが、適切な圧迫力ってどのくらいなのか、患者さんがじぶんで判断するのは難しいと思いませんか?
ですので、どういう風に圧迫をすればいいのか、圧迫下着はどういうものを使えばいいかは自己判断しないで、かならず担当医の指示をきくようにしてください。
ここでは、僕が自分の患者さんにしている圧迫方法をここで紹介します。こちらは二の腕の脂肪吸引後の圧迫です。
次の写真はお腹、ウエストの脂肪吸引後の圧迫をしているところです。お腹は呼吸や食事などで動く部分であり、かなり強めに圧迫してちょうど良いくらいです。そのため、締め付けすぎの心配は無用です。お腹の圧迫ではお腹に段ができないように背筋を伸ばした姿勢を維持することがとても重要です。
太ももの脂肪吸引後の圧迫です。弾性ストッキング(黒)を2枚重ねではいた上に専用ガードル(ベージュ)でさらに圧迫します。ふくらはぎの脂肪吸引ではガードルなしで弾性ストッキング2枚重ねで圧迫します。
脂肪吸引後に行う圧迫は、手術後1ヶ月までは24時間体制で続けてもらうように僕は自分の患者さんに伝えています。腫れやむくみ、痛みが軽くなるだけでなく、手術後1ヶ月までの圧迫は結果を左右する大事なアフターケアでもあるのでぜひ頑張ってください。
ここまで、6回に分けて脂肪吸引の手術について説明してきました。脂肪吸引のカウンセリングに行く前に目を通していただくと、担当医の説明をより深く理解できると思います。
担当医の説明内容が僕が書いた内容と違う場合は担当医に疑問点を質問して、さらにくわしい説明をうけるようにしてください。
カウンセリングに行くときは、ドクターに必ず聞くべきことを書いた過去記事があります。よろしければこちらも参考にしてください。